技術が発達して、妊娠中もさまざまな検査や検診がある。
エコーで胎児の様子を見ることもできるし、
出生前検診では、胎児の染色体を調べ、
胎児の病気のリスクなども調べることができるという。
そのことによって、中絶をしたり、
さまざまな不安を抱えながら妊娠時期を過ごす妊婦さんも多くない。
もちろん僕らも、そういう可能性はありうる。
さまざなな技術が発達した。
今まで見えなかったものが見えるようになった。
お腹の中の胎児の様子だって、
染色体の情報も、昔だったら見えないものが見えるようになった。
だからこそ、僕たちは、その見えた情報をもとによりよい結果を求めていく。
その見えるようになった情報のおかげで、
いい結果をより生み出すことができるようになったと思っている。
だけれど、
見えるようになった世界、つまりエコーで見えている胎児の姿、
胎児の染色体の情報は、胎児の「すべて」ではない。
胎児の一部であり、その見えている情報は、
ほんの1部でしかないということの自覚を忘れてはいけない。