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【おむすびinterview】 柴田涼さん

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 今回のおむすびインタビューは、僕が静岡に帰ってはじめて仲良くなったお友達の、柴田涼さん(以下、涼君)にインタビューをさせていただきました。涼君も僕も高校まではサッカーに打ち込んでいたこともあり、小学校の時から顔見知りでもありました。今このような形でつながっていることがとても不思議だなと感じています。

 

あらためて涼君は現在、日々どのような活動をされていますか?
 仕事は社会福祉協議会で働いています。また、週末などは静岡2.0 (*注1)という団体活動をしたり、竹プロ(注2)の活動などをしたりしています。

 

どのような過程を経て、現在の職業につかれたのですか?
 大学卒業後は、ある会社で営業をしていたのですが、1年で転職をして、今の職に就きました。1年目の会社はとても忙しく、毎日残業でしたし、かなり労働環境が過酷でした。そういった環境で働く中で、だんだんと自分がやりたいと思っている活動をする時間もとれなくなり、精神的にもイライラしている毎日でした。そういったことから、体も壊してしまいました。

 

その体験を今ふり返ってみて、どのように感じますか?
 そんな自分の体験から、「ブラック企業や、労働時間、労働組合、過労死」のことなども学び始めました。学ぶ中で、そういった問題は、自分だけじゃなくて、もっと苦しんでいる人もいるんだということにも気づきました。そのことを今も忘れたくないと思っています。また、何が社会にとって大事なのだろうか?ということをみんなでおさえていかなければいけないと思っています。それは簡単なことではないのかもしれないですが、自殺者が多いとか、そういったサインがもうたくさん出ているのだから、もっと真剣に受け止めていかなければいけないように思います。

 

今の涼君はそういった問題とどのように向き合っていきたいと思っていますか?
 労働問題だけでなく、今の社会にはたくさんの問題があります。今の自分は、社会福祉協議会で働いていることもあり、地域の現状をつかめる立場にいると思います。これから地域の中に一人暮らしも増えていくでしょうし、孤立する人も今よりも増えていくように感じています。そういった問題に対して制度や政策にアプローチしてくことも大切だと思っていますが、自分としては違った角度からのアプローチもしていきたいと思っています。今、静岡2.0という活動では、「ひろば」の活動をしています。既存の人と人のつながり方とは少し違う、バージョンアップ(2.0)したつながり方を模索していくなかで、自分自身も無理せず変化を生み出していけるようなやり方が、意外と何かが変わるきっかけになるような実感をもっています。

 

その活動をしていての手応えはいかがですか?
 本当に今の自分ができることは、微々たることだな。という自覚があって、そこに対して落ち込むこともありますが、この活動は、今の自分のきもちを落ち着かせることにつながっているようにも思っています。今は、精一杯ひろばをつくるイベントのために動いて、来てくれた人が笑顔になったらまずそれだけでもOkだと思っています。ひろばにきてくれた人たち同士が情報を交換し合う、その時点ですでに「変化」が生まれているのだと思います。

 

ひろばの活動をして涼君自身が変化したことはありますか?
 自分の悩みや困ったこと、興味のあることを、「誰か」にはなせること、はとっても大きな意味あることだと思います。ひろばには、恋愛で苦しんでいる人、家族のこと、就職のことなどで悩んでいる人、自分の興味のあることを誰かと共有したい人など、さまざまな人がいます。そういった人と話す中で、そういう人たちの暮らしている中での「実感」に想いを向けることが多くなってきたように思っています。ひろばにきてくれている人たちみんなに、それぞれ起きていることがあって、感じていることがある。そのひとりひとりの「実感」を想像するようなりました。見ている世界はひとりひとり違いますし、その人たちひとりひとりの感情を、ほんとうに大事にしたいと思っています。 

 

最後に、これからについて教えてください。
 これからも、そういったひろばの活動をやっていけたらいいと思っています。ただ、ここまで活動してきて、活動への充実感がある一方で、「自分は本当に何を求めているのか?」という問いに対して答えが出せない自分もいます。だけれど、その問いを持ちながらも前向きに、今の自分ができる、このひろばの活動をやっていこうと思っています。

(2019/6/23 インタビュー)

 

 

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注1:静岡2.0 「被災する前に、できることをしておきたい」その気持ちから生まれた団体です。レジリエンスな静岡(しなやかに復興する静岡)を目指します。

注2:竹林再生プロジェクト大内
清水区大内にある、地域の里山に蔓延る放置竹林を整備することを目的とした有志団体。