わからなくてもできることを理解する
中2-35のプリントにはいった。
これまでやってきたプリントは、1問1問計算式が書かれていて、それをめやすの時間内に解いていくという問題形式であったけれど、
今回のプリントは、すべて文章形式となっており、
文章の漢字にふりがなをつけていくという問題形式になっている。
このプリントは「一次関数(1)ブラックボックス」というタイトルがついている。
このプリントは、「関数」とはブラックボックスであるということを
理解するためのプリントなのだと思う。
「関数」に入っていく一番最初の段階で、
この「関数」というものがどういったものなのか?ということを
理解しておく必要があるのだろう。
問題の中のこの言葉が心に残った。
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「このようなものを機械をあつかっている工学者たちは、ブラックボックスと呼んでいます。黒い箱というわけです。なぜ黒い箱というのかというと、中の『からくり』がわからなくてもよいからです。 … このブラックボックスの働きが関数なのです」
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この関数=ブラックボックスの働き ということを最初に理解して関数の領域に入っていくことと、理解せずに入っていくのとでは、数学が「できる」ようになることに大きく関わるような気がした。
というのも、数学は「わからなくてもできる」ということが存在するということを理解しておく必要がある。
ブラックボックスが存在して、その「からくり」がわからなくても「できる」ということがあり得るということを理解する必要があるのだ。
僕の学習を振り返ってみても、僕が家庭教師をやっていたときを振り返ってみても、この「からくり」が分からないから「できない」「できていない」と思ってしまうことは多くあるように思う。
また、『入力』と『出力』がわかっていないといけない と書かれているように、その上で何が分かっていないといけないのか?ということを理解する必要がある。
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このプリントからもわかるように、
関数の問題の解き方 を教えることは簡単ではない。
初めて関数に触れる子からしてみれば(初めてでなくても)、
問いがいくらでも生まれてくるし、
分からないことだらけだからである。
分からないとできないこと、
分からなくてもできること、を整理しておく必要がある。
分からないことなんていくらでもあり、
問いなどいくらでも生まれてくる。
だけれど、数学の世界では分からなくても、
分かる必要のあるものが分かれば「できる」ということがある。
ということをまず理解する必要があるのだろう。